自宅新築日記

自宅の新築にまつわるあれこれを綴っていくつもりです。

2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧

耐震性と共振周波数の関係-後編-

-前編から続く- 3.共振周波数と地震対策 地震の揺れの周波数が建物の共振周波数に近いと、建物が「効率良く」揺れてしまい、倒壊の恐れが高くなります。従って、その条件が成立することだけは何としても避けねばなりません。 (1)古の住宅 昔々の筋交…

耐震性と共振周波数の関係-前編-

今日の話はちょっと難しいです。その名も「共振周波数」という難しい用語が登場します。今回は「共振周波数」という概念を使って、地震対策を読み解いていきます。 1.共振周波数とは? なるべく分かり易く共振周波数の概念を説明しましょう。 先ず、竹ひご…

耐震と制震と免震

地震の多い日本で家を建てようという人の中に、地震対策を気にしない人は居ないと思います。 今回は大きく3つある地震対策について思うところを書いてみます。その3つとは、多くの方がご存じの通り、耐震、制震、免震、です。 1.耐震 建築学で言う正確な…

窓からの日射量を概算する

無暖房住宅にできるだのできないだのと言う話を書きましたが、そもそも冬に無暖房にできる為には、十分な日射量が取り込めねばなりません。それ無くしては、建物の熱容量だの何だのは全く無意味な議論です。 では、普通に考えて、どのくらいのエネルギーが取…

もう一つの蓄熱手段

省エネのためには大きな熱容量が必要なのですが、これは昼間の太陽熱を建物躯体に十分に蓄えることで、夜間の暖房を最小限に済ませる(究極的には不要にする)ことを狙ってのものです。 今までは快適性との両立という観点で、建物躯体に蓄熱するアプローチを…

高断熱・高熱容量の木造は快適か?

これまで、高い断熱性が必要だ、とか、それだけではダメで高い熱容量も必要だ、などと書いてきました。それ自体は正しいと今でも思っていますが、はて、それだけで足りるんだっけ?を改めて考えてみました。 1.前提 当然ですが、家全体を快適な温熱環境に…

床暖の利害得失

今回は暖房機器としての床暖の利害得失を考えてみます。 最近は、立場によって(つまり前提とする建物の性能によって)良し悪しの評価が異なる気がしてきました。 1.加熱手段としての良否 快適性の観点から言うと、輻射による加熱がベストです。これに異を…

なんちゃってセントラル空調

家全体を8畳用程度のエアコン1台でまかなえるはずであること、また私が空調音が嫌いであることなどから、セントラル空調で上手くやる方法を考えてみます。 スタート時点での考え方を整理するとこんな感じ。 能力的には小型エアコン1台で家全体の空調をまかな…

空調機の必要能力

建築計画も中止になったことですし、当面はのんびり考察を重ねていくことにします。 先ずは空調関係から。 今回は、空調機の必要能力を算出します。 この算出には建物のQ値が決まっている必要があります。現時点では当然確定していないので、仮の数値として…

建築計画中止

メーカを2社まで絞り込んで、土地探しや間取り検討などを具体的に進めていたところですが、よんどころない事情で建築計画を中止することにしました。私自身に数年以内の転勤の可能性が出たためです。 時期、行き先とも確定はしていませんが、2、3年以内であ…

窓業界も閉鎖的

窓の性能について書きましたが(前編,後編)、今回は定量性に欠ける話にならざるを得ませんでした。と言うのも、窓メーカから窓の性能に関する数値が公表されていないからです。勿論、全く公表されていないわけではありませんが、「性能等級のH-3」など断片…

窓の性能-後編-

-前編から続く- <アルミ樹脂複合サッシ>前項までは窓の中でもガラス部分の話でしたが、これは枠の部分の話です。窓枠がアルミだと非常に熱を通し易く、「断熱って何の話?」という感じになってしまうので、樹脂(プラスティック)を使って高い断熱性を得…

窓の性能-前編-

先日は日射の取り入れ方、避け方について書きましたが、次は実際に日射を採り入れる(あるいは遮る)ことになる窓について。 1.そもそも熱の伝わり方は3つある そもそも窓に限らず、熱が伝わるメカニズムには、「伝導」、「対流」、「輻射(又は放射)」…