自宅新築日記

自宅の新築にまつわるあれこれを綴っていくつもりです。

住友林業の一次提案

 
(1)プラン(間取り)について
一条工務店の一次提案と同じく、「まあ、こんなもんでしょ」という感じの間取りです。勿論、細かく見ていけば階段の位置、トイレの配置など、いろいろと違っているのですが、この段階で細部を四の五の言うほどではありませんし。
それよりも意外だったのは、間取り図面が手書きだったこと。多分担当の営業の方が書いたのでしょう。
住友林業では打ち合わせが進むと、3D CADで作ったモデルで夏・冬のリビングへの日の射し方をシミュレートしたものを見せてくれたりするとのことです。販促に効果があるツールは充実している印象ですが、今回はその前段階とは言え、随分と人海戦術です。
建築士ではない人が描いたであろう間取り図で1つ気になったのは、「これで構造耐力が持たないと判ったらどうするんだろうか?」ということです。勿論、この先に進むと決めれば、設計士の方が出てきた打ち合わせになるから最終的には問題ないはずです。でもその時に、「あ、最初の図面? あれね、あのままでは強度が出ないので、あの間取りでは作れません。え? そんなに気に入っちゃった? そりゃ困ったな」てなことにならないのかと。
その点を質問してみようかと思ったのですが、そうならない為にビッグフレーム工法があるのだろうと思い至って質問はしませんでした。あれなら価格の問題はさておき、大抵の間取りは作れちゃうでしょう。
 
(2)住友林業ならではの優位点
他社と比較した際の優位点も改めて説明頂きました。
いの一番に挙げたのはビッグフレーム工法です。最近の住友林業はビッグフレーム工法にかなり注力しているようです。8年前に検討したときは、あくまでも木造軸組がメインで、ビッグフレームもやってはいますよ、程度の位置づけでしたが、今は強い特長を出さないと生き残れない時代になったのかも知れません。確かにビッグフレームは、私の知る範囲では唯一の梁勝ち木造ラーメン構造で、2階の間取りの自由度が高くとれます。もっとも、ラーメン構造なら、柱勝ちでも一般住宅なら充分に自由度が高いとは思いますが。
 
他には長期保証やメンテナンスについて。
30年の長期保証は、昨今の大手メーカでは珍しくないようですが、省令準耐火構造なので火災保険料が大幅に安い(カタログ記載の事例では、10年間で42.7万円のところが18.7万円まで下がる)との説明は目から鱗でした。この視点はありませんでした。
ただ、省令準耐火にするには樹脂サッシが事実上使えなかった(大きさがかなり制限される、だったかな)はずです。断熱性がやや劣るアルミ樹脂複合サッシにするからこそ省令準耐火構造にできるわけで、ここは単純に喜べません。
 
個人的にポイントが高かったのが、白蟻対策としてタームガードを採用していたことです。このシステム、地中熱について調べたときに見つけたエコホームズというメーカが採用していたので知っていました。屋内や床下に薬剤を散布・塗布しないので、住人への健康被害の心配が無いという優れものです。
営業の方曰く、薬剤の注入は10年毎で、1回あたり13万円くらいかかるとのことですが、タームガードのウェブサイトでは5年毎になっています。あまり費用がかかるイメージを持たせたくなくて、10年毎で大丈夫じゃね? ということにしたのでしょうか?
ただ、良く分からなかったのは、住友林業では初回の建築時にはやっぱり構造木材に薬剤を塗布するのだそうです。タームガードを信用していないのでしょうか? まあ、完全に信用して良いのかどうかは、私も判っているわけではありませんが。
 
(3)空調・換気システムについて
住友林業の換気は個別第3種換気が標準だそうです。第1種も勿論選べて、この場合はダクト式になるそう。
また、全館空調システムを使いたい場合は、アズビルというメーカのものになるとのこと。これは換気も兼ねたシステムで、一式250万円くらいだそう。さすがに高価です。
(4)住設・内外装材など
この日の打ち合わせは住友林業ショールームでした。ここには住友林業で選べる多様な床材やキッチンなどの住宅設備、外壁材、玄関ドアなどの標準品とオプション品が一通り展示してあります。
無垢を初めとした床材はモデルハウスでも見せて頂きました
今回は相方の希望もありキッチンをじっくり見せて頂きました。住友林業で標準になっているのはLIXIL(旧サンウェーブ)、トクラス(旧ヤマハ)、クリナップ、永大の4社からそれぞれ主力モデルを選んで、となっているそうです。担当の営業の方のお薦めはトクラスとクリナップだそう。私はキッチン自体にはさほどのこだわりはないのですが、大型の食洗機が入るかが気になります。世間では幅45cmの引き出しタイプが標準的だと聞いており、実際、このタイプは以前の仮住まいのときに使っていました。ただ、大きさが不十分で、鍋が一緒に洗えないのが不満です。
60cmタイプは無いのかと聞いてみたところ、国内メーカには無く、どうしてもと言うことならミーレなどの海外メーカ製にするしか無いとのこと。入れることは出来るわけですから、喜ぶべき所なのでしょうが、ミーレが国内メーカに比べると目が飛び出るほど高価だと知っている身には、素直に喜べません。別に住友林業が悪いわけではありませんが。
 
(5)価格
ビッグフレーム工法はざっと80万円/坪くらいと聞いたこともあります。今回参考として幅を持った価格を出して頂いたのですが、上下限で500万円も開きがあります。下限でも一条工務店より200万円ほど高いです。一条は一条で、社外品のキッチンを入れたりする事に伴う不測の費用が出る可能性が高いですが。
また、下限の価格も、「いろいろ工夫すれば頑張れると思います」とのことですが、当然こちらがどういうオプションを選ぶかにも依りますし、私の性格も考えると、上限に限りなく近い価格になると思っておくのが無難でしょう。上限に収まるのかどうかを心配する必要さえありそうです。

さすがにこの金額はキツいなというのが正直なところです。火災保険料が安いなどの事情があっても。

 

いろいろ詳しく説明頂いたお陰で、かなり理解が深まりました。
住設の自由度の高さや無垢の床材のバリエーションなど、魅力はあるのですが、如何せん思っていた以上に高いなぁという印象です。
一方で、火災保険料の件など、新しいことを知ることも出来ました。これにZEHの補助金、提携ローンで優遇金利、などを足していくと、「お、言うほど高くないじゃん」となるのかも知れませんね。