自宅新築日記

自宅の新築にまつわるあれこれを綴っていくつもりです。

タカラスタンダードのショールーム見学-後編-

 
5.超重量級のホーロー浴槽
見たかったのは主としてキッチンだったのですが、ユニットバスも見せて頂きました。
驚いたことに、鋳物です。
タカラはどうしても浴槽をホーローにしたかったようです。確かに傷に強いし、耐久性も抜群です。しかし、ホーローにするには、浴槽の素材を鉄にしなければなりません。ここで一つ課題が出ます。
浴槽の様な大きく凹んだ形は板金のプレス成形では作れないのです。全てのホーロー部品がほぼ平板形状であるキッチンの場合はプレス成形が使えたのですが。
プレス成形とは、板金という予め薄い板に加工されている鉄板を曲げたり延ばしたりして所望の形を作る方法のことです。薄い鉄板を加工するので、部品を最小限の重さで作ることが出来ます。
プレス成形が使えないので、タカラは鋳物で浴槽を作らざるを得なかったものと思われます。
鋳物とは、溶けた金属を型に流し込んで固めることで欲しい形状を作る方法です。浴槽の様な形状でも自由に作ることが出来ますが、溶けた金属を型の隅々まできちんと流すためには、あまり薄い部分を作ることが出来ません。結果、全体的に分厚い、重いものになってしまいます。
そうでなくても重い素材である鉄を使い、かつ鋳物で分厚いとなると、かなりの重さになるはずです(浴槽だけで、恐らく数百kg)。ユニットバスというと、浴槽はプラスチックが普通ですから、それと比べるととてつもない重さと言って良いでしょう。

タカラのカタログには「フレーム構造の架台でしっかり支えるから震度6でも安心」とありますが、こんなとてつもない重さの浴槽を使っているから、浴室を支える土台をもの凄いものにせざるを得なかったのでしょう。プラスチックの浴槽だったら、ここまで必要ないのではないでしょうか。(もっとも、浴槽にお湯を張ったら、お湯の重さだけで200kgくらいになりますが。)

ただ、確かにホーローの肌触りは良かったです。しかし、その為にこの重さを良しとするかというと、、うーむ、、、
それに、これだけの鉄だと熱容量が大きいので、お湯の熱がかなり浴槽自体に取られてしまいます(湯張り時にお湯が冷める)。冷めた分は自動的に追い炊きされるでしょうから、入浴時にぬるくはないでしょうが、省エネの観点ではちょっと良くないですね。一旦浴槽が温まれば、なかなか冷めないので、その点は快適でしょう。

私の感想としては、浴槽はタカラではない気分です。

6.トイレや洗面台はさほどの特徴なし
トイレはさすがに便器は自社で作っているわけではないでしょう。TOTOからかLIXILからか知りませんが、買ってきていると思います。そのせいかどうか、大きな特長はありません。
周囲の壁に貼るパネルにホーロー製のパネルを提案しているのがちょっと目を引くくらいです。確かに、男子の小用時の飛び撥ねで、トイレの周囲の壁は結構汚れると聞いたことがあるので、そこにホーローは悪くありません。
ただ、我が家では、唯一の男である私が小用時も座る様になった(飛び撥ねのことを知ったため)ので、そこまで周囲の壁の汚れを気にする必要はありません。
なので、便器自体の汚れの付き難さを優先して、TOTOLIXILにすると思います。

洗面台も同じく、ホーローパネルの掃除のし易さくらいで、それ以外にはさほどの特徴は感じませんでした。
タカラを避ける理由はありませんが、積極的に選ぶほどの理由は感じませんでした。

7.まとめ
キッチンの、特に食洗機に関する話には大変大きな気付きを得ました。
国内メーカ製の幅60cmの食洗機に一抹の不安はありますが、我が家ではタカラを選ぶ方向に大きく傾きました。
キッチンに関して言えば、まさに「洗脳された」と言って良い状態になりました。
これを踏まえて、今後、他社のものを見て回ることにします。