自宅新築日記

自宅の新築にまつわるあれこれを綴っていくつもりです。

エコキュートを選んでみる(1)

再度の建築計画凍結で当面やることもなくなりましたが、完全に終わったわけでもありませんし、「つもり住設選定」をやってみることにしました。凍結前に仮決めした住設としてはIHコンロ食洗機がありますが、今回は手始めにエコキュートをどうするか考察してみます。

エコキュートもほぼ毎年の様に新製品が登場するので、今選んだところで、何年後になるか分からない実際の建築時には選び直す必要がある可能性が高いのですが、まあ、それはそれ。家を建てることに対する興味を失ってしまわない様に気分をもり上げる意味もあります。それと、現在のエコキュートの最先端を知っておけば、数年後に選び直す際にも参考になるでしょう。

 

と言うわけで、主要各社のエコキュートの比較をしてみます。尚、比較は原則として各社の最上位機種で行っています。何故最上位機かというと、私の好みだからです。

比較の前に、そもそもエコキュートのメーカは何社あるのかとクグってみたところ、9社見つかりました。OEM供給を受けているなどを含めると他にも有るかも知れませんが、とりあえず、自社オリジナル製品をラインナップしているっぽいこの9社を対象に、簡単に特長をまとめてみました。

尚、この手の住設は定価と売価があまりにもかけ離れているので、価格の比較はしていません。あくまでも性能・機能だけの比較です。

 

(1)メーカー比較

三菱

ここは最も頻繁にTVCMを見かけるメーカではないでしょうか。最上位機はPシリーズ。機能も盛りだくさんで、限りなく「全部入り」に近い雰囲気です。

省エネ性を表す年間給湯保温効率は370Lタイプで4.2、460Lタイプで4.0。これは今回調べた全メーカ中最高です。この性能を実現する為にホットりたーんという浴槽の残り湯の熱回収機能が付いています。

ちなみに年間給湯保温効率の測定方法はJIS C 9220で規定されていて、全メーカがこれに準拠しているのですが、この規格自体が2018年に改訂されています(JIS C 9220:2018)。この改訂では残り湯の熱回収機能を加味した効率を測定することになりました。それ以前の規格(JIS C 9220:2011)ではその機能を使う場合の条件が規定されておらず、折角機能があっても、その機能を使わない条件でしか性能値を測定できなかったのです。

上記の年間給湯保温効率値は2018年度版でのものです。2011年度版だと4.0/3.8だそうなので、三菱のこの機種は熱回収機能で年間給湯保温効率が0.2改善していることなります。

給湯圧力は290kPaの高圧仕様。170kPaでもまずまず許容できていた私にとっては十分です。

また、設備を清潔に保つための機能にも力を入れています。バブルおそうじは浴槽のお湯を捨てる際に配管にマイクロバブルを発生させた水を流して配管を洗浄する機能。今では他社にも類似機能が見られますが、元祖は三菱だったかと。キラリユキープは浴槽に張ったお湯を循環させながら深紫外線を照射して雑菌の発生を抑える機能です。今風ですね。

バブルおそうじのマイクロバブル発生機能を活用したっぽいのがホットあわーという、浴槽内に泡を発生させる機能です。湯上がりに湯冷めしにくく、肌水分量をアップする効果があるそう。ホントかな。

私が気になるのは高速湯はり機能。標準湯はりで15.2分の所、高速湯はりだと11分で湯はりが完了するとのこと。なかなかの短縮ではありますが、今回調べた他メーカと比べると、そもそも標準湯はりの15.2分が長めなのですよね。思い立ったら直ぐ入りたい私にはこの機種の高速湯はり11分でもちょっと長い印象です。

普通、湯はりする際は水位センサーでどこまでお湯が入ったかを監視しながらお湯を出します。このセンサーでの監視を止めて、決め打ちした量のお湯を最大流量で出すことで湯はり時間を短縮するのが高速湯はり機能だそうです。この点は高速湯はり機能がある各社とも共通のようです。なので、浴槽にお湯が残った状態で高速湯はりをすると浴槽からお湯があふれることがあります、などの注意書きがカタログにはあります。

他にも、主要電力会社の料金プランに合わせて料金が安くなる様に湯沸かしする機能とか、太陽光発電と連携して発電した電力を上手に自家消費します、という機能もありますが、もうこれが無いメーカを探す方が難しいのでメーカ間比較としてはあまり意味がありません。

全体的な印象としては、業界最高の省エネ性を基本に、一通りの機能を漏れなく盛り込みつつ、清潔を保つための機能で差別化を図っている、という感じです。

 

-(2)に続く-