自宅新築日記

自宅の新築にまつわるあれこれを綴っていくつもりです。

エクセルシャノンの超高性能サッシSPG

エクセルシャノンが超高性能サッシを発表しました。シャノンウインドSPGです。

数年前にLIXILレガリスという超高性能サッシを発売したことに触れましたが、それに匹敵します。カタログに書かれているUw値はレガリスが0.55[W/m2・K]なのに対し、シャノンウインドSPGが0.52[W/m2・K]でレガリスを超えています。同じ構成の窓ではないと思われるので、数値での単純な優劣は言えませんが、同レベルの性能だとは言えるでしょう。

 

このSPGで技術的に面白いのは、真空ガラスを採用していることです。窓用の真空ガラスというと、これまでは日本板硝子スペーシアしかありませんでしたが、SPGではスペーシアではなく、パナソニック製のグラベニール  という真空断熱ガラスを使っています。

SPGではこのグラベニールに更に2枚のガラスを組み合わせ、クアドラプルガラス(4枚)の構成にして断熱性を高めています。ガラスは4枚、つまり断熱層は3箇所ですが、内1箇所は真空断熱層なので厚さは0.1mmしかありません。結果、クアドラプルガラスながらトリプルガラスと同程度の厚さに収まっているわけです。(エクセルシャノンはこれをトリプルガラスと呼んでいますが、断面図にもある様にガラスは4枚です。)

エクセルシャノンの既存モデルで最も高性能なのはUFシリーズですが(緑の家のAsグレードに使われています)、これのガラス部分を上記のクアドラプルガラスに入れ替えたのがSPGと考えて良さそうです。UFシリーズのトリプルガラスの厚さは仕様により31mmまたは39mmですが、SPGはクアドラプルガラスながら37.1mmに収まっています。UFシリーズのサッシ枠にそのまま収まりそうです。

 

既存のUFシリーズはUw値がカタログ代表値で0.68[W/m2・K](クリプトンガス仕様の場合)ですが、ガラス部分を上記のクアドラプル仕様に変更することで0.52[W/m2・K]まで性能を改善できたことになります。

カタログによると、クアドラプルガラス部分だけの性能であるUg値は0.29[W/m2・K]だそうです。

 

1つ残念なのは、SPGはラインナップがすべり出し窓など、ごく限られています。今のところドレーキップも無し。UFシリーズの枠にガラス部分を入れ替えるだけなら簡単にラインナップを増やせそうな気もしますが、そう簡単にはいかない事情があるのでしょう。考えられるのは、ガラス部分が重くて既存のサッシ枠ではその重さに耐えられない可能性です。

SPGはガラス部の厚さこそトリプルガラス並みですが、ガラスは4枚あります。3mm厚ガラスが3枚だったUFシリーズに対し、SPGは3mm厚が3枚と4mm厚が1枚。その分だけ重いのは間違いありません。

ドレーキップなどのラインナップが増えるのはもう少し待たねばならないようです。

 

とは言え、私が家を建てるであろう地域(今のところ6地域の可能性が高い)ではそこまでの性能はそもそも要らないんですけどね。