ユニットバスを選んでみる-其の四-
8.メーカ毎の特長、雑感
7社の特長をざっと見てきて感じたのは、一部のメーカを除き、機能・性能面の競争はあまり熱心ではなく、それよりも壁パネルの意匠性とか、照明が良い雰囲気にできるといった、良し悪しが感性に依存する項目に力を入れている印象でした。
もっとも、折角頑張っている各社には申し訳ないですが、私は浴室内のデザインなどにはあまり関心がありません。なのでここ数回のメーカ毎の特長紹介でもほとんど触れていません。メーカのウェブ・サイトやカタログではかなりページ数を割いてアピールされているのですけど。私が気になるのは、せいぜい肌触りに関わる浴槽の材質くらい。それでも各社がこれ程力を入れているところを見ると、世間的にはデザイン周りの需要は高いのでしょう。
一方私の関心の中心は汚れが付き難いとか、自動おそうじなどの機能・性能面。これらに今でも力を入れているのはTOTOとLIXILの2社という印象でした。
9.どのメーカ・モデルにするか?
これまで見てきた特長を踏まえ、今ならどのメーカにするかを考えます。
先ず、おそうじ浴槽のあるTOTO、LIXIL、トクラスにポイントが入ります。床ワイパー洗浄でTOTOには更にポイント加算。
浴槽の材質は肌触りに直接聞くので、感性品質の中では例外的に気にする点です。この項目ではタカラスタンダードが頭1つリード。第2集団がアクリル系の素材を使うTOTO、LIXIL、パナソニック、トクラスで、ここまでは大きな差はありません。
浴槽の大きさと形状ではLIXILが1馬身リード。単に幅広と言うだけならどのメーカにもありますが、LIXILの説明で触れたように難があったりして、しっくりくるものがあまりありません。私が段差付き浴槽が好きではないのも選択の余地を狭めます。尚この項目では「入ったときに寛げる形状か?」といった感性品質も大切ですが、これはショールームにでも行って実際に入ってみないと分からないので、ここではあえて無視します。
浴槽の贅沢機能は価格も高いのでホントに採用するかやや疑問ですが、採用するとしたらTOTOの楽湯、LIXILのアクアフィールが筆頭候補。次点はパナソニックとトクラスのマイクロバブルですかね。
シャワー関係の機能については、オーバーヘッドシャワーに興味はあるものの、どのメーカもあまりに高いので選ぶことはないでしょう。従ってこの項目は優劣無しです。
と、以上のように考えていくと、現次点で選ぶならTOTOということになります。楽湯を付けるならSYNLA、不要ならsazanaで良さそうです。次点はLIXIL。おそうじ浴槽はスパージュにしか付かないので、LIXILの場合はスパージュ一択です。
広々とした浴槽がどうしても欲しければLIXIL、そこまででなければTOTO、という言い方も出来るでしょう。
楽湯を付けるかどうかの家庭内稟議が最後の課題になりそうです。