自宅新築日記

自宅の新築にまつわるあれこれを綴っていくつもりです。

第一次及び第二次選考

家を建てようと思い立ってから3ヶ月ほど経ち、そろそろメーカ選定が佳境に入ってきました。
ここらで、今までの選考結果がどうだったかと、今後どうする予定かを書き記しておきます。

1.第一次選考

今まで10社あまりのハウスメーカを見て回ったわけですが、これを以下の基準でふるいにかけ、一次選考とします。

判断基準 : 「これは!」と思える特長があるメーカを合格とする。


別の言葉で言うと、「ピンと来る何かがあったかどうか」という、かなり直感的なものです。では、見てきた各メーカ毎に一言コメントと共に合否を書き出してみましょう。

パナホーム不合格
換気ファンがうるさかったことしか印象に残っていない。

一条工務店合格
突出した断熱・気密性能はこちらの期待に沿うもの。内外装への不満を差し引いても余りある。

積水ハウス不合格
内外装は小洒落ていたが、それだけ。

ユニバーサルホーム不合格

独特な基礎は目を引いたが、それだけで合格に達するほどではない。建物自体があまりしっかりしていない印象。内装もチープ。

ウイザースホーム
不合格
このメーカでなければならない要素が何もない。家族玄関を分けた間取りだけは記憶に残っているが。

ダイワハウス
不合格
印象に残らず。積水ハウスとの区別が未だにつかない。

ヘーベルハウス合格

他社では難しい大空間の間取りが可能。

エス・バイ・エル
不合格
極めて特徴的なモデルハウスは印象に残っているが、単に見せ物としての印象のみ。

三井ホーム
不合格
Gフレーム構造を活かした間取りは考えてみる価値が有ったような気もするが、どのみち第二次選考は通過できなかったと思う。

住友林業合格

モデルハウスの無垢材をふんだんに使った内装(特にフローリング)という、あまり本質でない部分で好印象。

セキスイハイム
不合格
ユニット工法はやや目を引いたが、純粋に技術的興味のみ。自分が求めるものとは方向性が合わない。

イシカワ
不合格
標準は圧倒的低価格であっても、ある程度凝ったら他社と同じ価格になることを教えてくれたのは有り難かった。

桧家住宅合格

坪単価で価格が決まる明朗会計。オプション価格も明記。断熱性能を上げられる可能性についても検討中。

ワールドハウス
不合格
真面目な取り組みは好印象だが、施工エリア外。外貼り断熱ではない工法を外貼り断熱と呼ぶなど、断熱への見識が低い。

というわけで、一条工務店ヘーベルハウス住友林業、桧家住宅の4社が一次選考通過となりました。

振り返ってみると、合否と営業担当者の良否の間に強い相関があることに気づきます。ちなみに、営業担当者の良し悪しで順位付けすると、ヘーベルハウスと桧家住宅がほぼ同じレベルで共に1位。少し差が開いて一条工務店が3位、それ以外はずーっと差が開いて団子という感じ。住友林業を例外として、基本的に営業の方の印象が良いメーカを選んだことになります。
私自身は営業担当者に関して、「相性が悪ければ交代してもらえばよい。営業担当者と付き合うわけではなく、そのメーカと付き合うのだ」と考えている人間ですが、それでも営業の方の良し悪しで、メーカに対する印象がかなり左右されてしまうと言うことなのかも知れません。
もっとも私の場合、的確な説明をしてくれて、かつこちらの質問にも的確に答えてもらえる方には良い印象を持ちます(的外れな答が返ってくると大幅減点です)。それができない(=印象の悪い)営業さんは、自社の魅力をきちんと伝えられていないと言うことになりますから、「営業担当者の印象が悪ければ、メーカに対する印象も悪くなる」のは当然かも知れません。
営業担当者への教育はハウスメーカとして非常に重要な投資活動なんですね。当然のことではありますが、それを改めて認識する結果でした。

2.第二次選考

次は第二次選考です。続けて書いていますが、当然ながら一次選考から暫く経ってから行ったものです。
第二次選考の判断基準は下記です。

判断基準 : そのメーカで建てる家は、自分の希望が叶う家になりそうか?


建てたい家を具体的にイメージしているわけではありませんが、断片的に「こんなのがいいなぁ」というのはあります。それが叶えられないようであれば、候補から落とさざるを得ないわけです。二次選考を通過したメーカには、具体的なプランの相談を始めたいと思っていますので、この点が重要になります。

ちなみに、この時点でイメージしていた「こんな風にしたいなぁ」は下記のようなものです。

  • LDKを大空間にして開放感のある間取りにする。広いリビングに家族がたむろできる間取りにしたい。
  • リビング階段にするなどの工夫で、家族が互いに顔を合わせることの多い家にしたい。
  • 断熱性を高くし、かつ全館空調することで、「家の中なのに寒い(又は暑い)」を感じない家にしたい。同時に、空調のランニングコストがあまりかからない家にしたい(全館空調で環境負荷をかけている、という罪悪感を感じずに住む家)。具体的には、Q値を1.5以下できること。

この程度の漠然としたものですが、これを踏まえて二次選考を行った結果が下記です。

一条工務店合格
Q値1.16と突出した断熱・気密性能により、快適性に関する
項目は文句なし。リビング階段にも不安無し。
大空間は特に得意ではないが、空間の中に柱を1本だけ残せば梁が渡せて、こちらが期待する程度の空間は作れそう。全く柱がない方が好ましいとは言え、その程度なら特に問題視するレベルではない。
内外装が画一的、かつ古くさいのをどの様に回避していくかは今後の重要課題。オプションが増えれば金額面のデメリットにもなる。

ヘーベルハウス
不合格
他社では不可能な大空間は、LDKの広さとしてこちらが期待する以上のものが十分に実現可能。間取りの自由度でもポイント高い。
しかしQ値が2.7と今時の最低限レベルでしかなく、「かなりエアコンで頑張らないと快適ではない家」になることが予想される。同じ理由で、リビング階段にすると冬寒くて寛げないリビングになる可能性濃厚。この点は我々にとっては致命的。
また、営業担当者の「断熱性では勝負していない」との言葉もあり、オプションでQ値を良くすることも難しい模様。工法を見ても、確かに難しそうではある。

住友林業
不合格
基本は在来工法なので、間取りに関しては一条工務店とほぼ同じ。OKが出せるレベル。
断熱性能はQ値1.92でヘーベルハウスより良いとは言え、「リビング階段にすると冬に寒いリビングになる」と言われるレベル。重要な項目である断熱性でこの実力は受け入れがたい。
また、営業担当者が「その性能が欲しければ一条さんで建ててもらうしかない」と言っていたこともあり、オプションで断熱性を向上させることもできない様だ。

桧家住宅
合格
ここも在来工法なので、間取りに関しては一条工務店とほぼ同じ。OKが出せるレベル。基本が屋根断熱なので、追加費用最小で勾配天井にできる点はポイント高い。
断熱性能がQ値2.34と低く、このままでは不合格だったが、「アクアフォームを壁厚いっぱいに(120mm厚)吹き付ける」という改善策を提案してくれたので解決の見込みがある。なお、アクアフォームの熱抵抗は一条工務店が使っているEPS特号とほぼ同じなので、厚さが一条工務店と同じ120mmにできるなら、Q値も概ね一条工務店と同じになると期待される。(サッシなど細かい違いは残るが、必要なら同じサッシを採用することはできる。)

というわけで、一条工務店、桧家住宅の2社が二次選考通過となりました。
この時点で鉄骨系のメーカが全滅です。どうも鉄骨系は断熱性を高めるのが難しいようで、私の期待値であるQ=1.5以下を実現するのはほぼ不可能のようです(もの凄く金をかければできるんでしょうけど)。
木造も含め、日本でトップクラスのメーカがことごとく2次選考で脱落するというのは、非常に残念なことです。業界をリードする存在だからこそ、断熱性の向上についても業界をリードして欲しいと思わずにはいられません。
(実体は、むしろ足を引っ張っているらしいです。自分ができないもんだから。)

ともかく、私自身が建てる家に関しては、一条工務店と桧家住宅の一騎打ちと相成りました。
今後両社で具体的なプランなどについて検討を進めていくことにします。その結果を持って、最終選考をする予定です。