自宅新築日記

自宅の新築にまつわるあれこれを綴っていくつもりです。

子供部屋の必要性

子供部屋って必要でしょうか?
いや、「必要か、不要か!」と問い詰めてもあまりいい結果にはならないですね。とは言え、「何のために必要か?」とか、「いつから、どういう形で与えるか」と言ったことを考えておくのは、私自身が親である以上必要なことのように思えます。

 

1.子供部屋には鍵が必要?!

もう何年も前の話、しかもどこで読んだのか忘れてしまいましたが、「鍵のかからない子供部屋など意味がない」という主張を読んだことがあります。
曰く、「子供部屋はその子が自分1人の世界に入れる場であり、その空間の支配者になれる場である。鍵がかけられなければ、大事なその前提が崩れてしまうではないか」という論調でした。

うーん、細部を忘れてしまっていて、どうにも説得力に欠けますが、読んだときには「なるほど一理ある。子供のためにはそう言う場も必要だ」と確かに納得できました。多分、元記事を読めば納得される方は多いと思います。私の下手な説明では納得感が無いでしょうが。

まあ、鍵まで必要かというと異論はありますが、子供部屋にそう言う機能を担わせるという点がこの説のポイントです。
当然ながら、ここで言う子供部屋とは個室のことです。

 

2.子供部屋は無い方が良い?

最近、良く耳にするようになったのが、「個室を持っておらず、宿題はリビングでしている子の方が成績が良い」という説です。何かのTV番組で見たのが最初だったと記憶します。
この話がそもそも統計的事実なのかどうか、本来はそこから疑ってかからないといけないんですが、因果関係についてはもっともらしい説明がなされていて、それなりに納得感があった様に記憶します。この説も細部は忘れてしまいました。

ふうむ、子供部屋は必要ないどころか、むしろ害ですらあると。

 

3.年齢に応じて、だよね

真逆の主張をしている2つの説ですが、どちらも私にとってはそれなりに納得感のある説でした。恐らく、「子供の年齢に応じて使い分ける」が正解なのでしょう。

実際、いくら「自分が支配できる空間が必要説」に納得したからと言って、小学校にも入らない子供にまでそんな場が必要とは思えませんし、逆に、大学受験に向けて猛勉強している高校生がリビングで勉強する図はかなり無理があります。(勿論、諸般の事情でそうせざるを得ない家庭もあるでしょうが、それはまた別の話です。)

そしてそんなことは誰もが先刻承知だからこそ、「そろそろ思春期だし、個室が必要かなぁ」なんてやってるわけですね。そう言えば私が個室をあてがわれたのも、中学2年生の時でした。

 

4.で、いつから個室? 判断根拠は?

何だか「常識じゃん」で終わってしまいましたが、私自身はちょっと腑に落ちないものを感じていました。「年齢に応じて」という基本姿勢の部分はいいとして、では個室を(あるいは個室までいかずとも兄弟共同の子供部屋を)与えるとして、それは一体いつであるべきなのか? 何故そのタイミングなのか? といった重要なことに答えず、「常識」という言葉でごまかしているように感じられたからです。

しかしついに先日、パナホームのウェブ・サイトでその疑問に答えてくれる説(2020/04/19注:リンク切れ)を発見しました。
詳細はリンク先を読んでいただくとして、()(リンク切れなので読めません)一言で要約するなら下記に抜粋した言葉がそれに該当するでしょう。

必要なのは部屋ではなく、家族一人ひとりの居場所です。
そして、成長の段階に合わせて居場所を作る能力を育てていくことで、子どもは自立し、たくましく生きていく力を身に付けていきます。


この説を主張する外山教授は、居場所を作る能力のことを「テリトリー形成能力」と呼んでいます。

なるほど。
「自分で自分の居場所を作れるようになる必要がある」というのは、非常に納得感があります。これは家庭の中だけでなく、学校やクラブ活動、果ては企業においても、とにかく人間が社会生活を営む生き物である以上は不可欠な基本的能力の1つであるように感じます。子供の時期に家庭でそのトレーニングをするわけですね。

だとすれば、上記のインタビュー記事でもあるように、最初は簡単な小さな空間を与えるところから始めるのも納得です。例えば、「おもちゃ箱」や「おもちゃ箱がいつも置いてあるリビングのコーナー」だったりするのでしょう。それが次第に、「学習机とその周辺」になり、「兄弟の共同部屋」になり、いつかは「個室」になると。

子供のうちから少額の小遣いを与えて自由に使わせることで、お金の使い方を徐々に学ばせる、という話と通ずるものがあるように感じますね。

となると、「将来小部屋に区切れるようにした大部屋1つ」を用意しておくのが良さそうです。で、その先は子供の成長具合を見ながら決めると。
我が家はこの作戦で行ってみることにしましょう。

なお、貴重な気づきの機会を与えてくれたパナホームには申し訳ないんですが、そう言う家造りはパナホームでなくてもできるんですよね。今回の件があってもパナホームが我が家の候補に挙がることはありませんが、ご勘弁を。