自宅新築日記

自宅の新築にまつわるあれこれを綴っていくつもりです。

ヘーベルハウスの現場見学

ヘーベルハウスの施工現場を見学させてもらいました。
現場を見せてもらうのは、一条工務店に次いで2度目です。本来予定されていた現場見学会にはこちらの都合で参加できなかったため、わざわざ私達だけのために手間を取って頂きました。

訪問した現場では、床のヘーベル板の間をモルタル埋めしているところでした。壁のヘーベル板は、地震で建物が変形したときに破損しないようにロッキング工法(平たく言うと、緩く留める方法)が採られていますが、床のヘーベル板は一転、建物としての耐震性を高めるために、剛床にしています。この為に床ヘーベル板の間をモルタル埋めして、1F、2Fそれぞれの床が1枚の大きな板として振る舞うようにするわけです。(モルタルで隙間を埋めた後で、ヘーベル板の上も含めて全面にモルタルを流すそうです。上に流すモルタルは強度には関係ないでしょうから、別の目的でしょうね。)

ヘーベル板の継ぎ目を踏まないように、恐る恐る入った第一印象は、「広い!」です。
実際にはさほど大きな家ではありません。以前見た一条工務店の現場と同じがやや大きい程度。35~40坪というところでしょうか。しかし、1Fフロアには壁も柱もほとんど無い為、見通しが良く、実に広々した印象を受けます。勿論、最終的には室内壁が出来て、それなりに部屋に区切られていくのでしょうが、構造上不可欠な耐力壁が、家の内部にほとんど無いのは強力です。将来、いくらでもリフォームできそうです。まさにロングライフの面目躍如。これなら大きなリビングや吹き抜けも問題なく作れるでしょう。
2Fに上がってみましたが、こちらも同じ印象。
更に屋上に上がれる様になっていたので上がってみました。ヘーベルハウスでは、手すりを付けたりする程度の僅かなコストアップで屋上利用が可能ですが、このお宅もそうするようです。さすがに見晴らしが良いですな。何に利用する予定なんでしょうね。

床のヘーベル板がモルタルで一体化されてしまうため、メンテナンスで床下に潜る必要が生じた場合にどうにもならなくなります。リフォームに対しても同様です。その点について質問したところ、以下の通りでした。

  • 水回りの配管(給水、排水とも)は、鞘管ヘッダー方式なので、万一の破損時には床下に潜ることなく交換可能。
  • 将来のリフォームで例えば「ここにセカンドキッチンを置くかも」という可能性が有れば、そこに予め水回りの配管を通しておく。
  • ガス配管や電気配線などは、床下ではなく天井裏を通し、壁の中を下りてくる様に敷設する。

さすがヘーベルハウス。「ロングライフ」に必要な項目について怠りがないのは当然ですが、受け答えも実にそつがない。社員教育の充実ぶりが窺えます。
一般論ですが、社員教育がしっかりしている会社は良い会社と考えて概ね間違いありません。社員教育という「利益に即効性がないが、長期的には重要なもの」に時間や手間(つまりコスト)をかけられると言うこと自体が、その会社の健全性を表しているからです。あくまで一般論ですし、例外が絶対に無いとは言いませんが。

断熱材は未だ入っておらず、室内から外壁材であるヘーベル板が丸見えの状態でした。この内側にネオマフォーム25mm厚(鉄骨部は20mm厚?)が装着されることになります。逆に言うと、気密性を保つ場所が外壁材(ヘーベル板とそのシーリング)くらいしか無いわけですから、高気密に出来ないのは道理かなと感じます。壁と床の取り合いなども、どの様に施工されるのかイメージできませんでした。まあ、特に高断熱にも高気密にも気を遣わなければ、この程度の施工はどうにでも出来るのでしょうが。

一通り見て回って感じたのは、ロングライフは本物だということと、高断熱・高気密には出来ないということです。
一長一短。なかなか万能な解決策はないものですね。