タカラスタンダードのショールーム見学－前編－

メーカーは決めたものの、間取りをどうするかで行き詰まっている中、気分転換も兼ねてキッチンの見学に行きました。

市内に各社のショールームがあるのですが、先ず行ったのはタカラスタンダードです。と言うのも、タマホームのモデルハウスを見学に行ったときに、営業の方から「タカラスタンダードのショールームに行かれると、結構な確率で皆さんタカラ信者になりますねぇ」と聞いたからです。

では我々も是非洗脳してもらおうではないか、と言うわけです。

特に予約もせずに行きましたが、案内の方が付いてくれ、キッチンを中心に色々と説明して頂きました。

１．ホーロー

タカラと言えば、何はなくともホーローです。キッチンも勿論ホーローです（ラインナップの中にはホーローではないキッチンもあるにはありますが）。

冒頭から、ホーローパネルを金属ブラシでゴシゴシ擦っても傷が付かないとか、油性ペンで落書きしても濡れぞうきんで拭き取れる、などのデモを見せてくれます。これ、毎回やっているんでしょうね。説明は手慣れたものです。

ところで、ホーローって何かというと、金属（この場合は鉄）の表面に、強固なガラス質の膜を焼き付けたものです。焼き物（陶器や磁器）の釉薬を鉄板に塗って焼き固めた、とイメージすれば概ね合っています。
表面がガラスだから傷が付かない、とタカラは簡単に説明しますが、良く考えるとそんな単純な話でもありません。だってスマホの画面はガラスで、しかもGolliraとかDragontrailといった、傷が付き難い特殊なガラスをわざわざ使っているのですが、それでも結構傷つきます。だからほとんどの人が保護フィルムを貼って使っているわけです。スマホの画面を金属ブラシでゴシゴシやったらどうなるか、考えるだに恐ろしいです。
それをやって、びくともしないタカラのホーローの強度が想像できるというものです。

ホーローなので、パネル表面は単色だけで、模様の類は付けられないとばかり思っていましたが、今は木目っぽい模様など、多少の意匠が付けられる様になっているのですね。ホーローの弱点の1つを克服したようです。もっとも、模様には制約がある様で、表現力十分とまでは言えませんが。

下地が鉄板ですから、磁石がくっつきます。これを利用して、壁パネルに棚やフックを取り付けたり、あるいは引き出しの中に間仕切りを付けたり出来る、という売り文句は、小ネタの様で意外に役に立つ気がします。

何より、丸洗いすれば新品同様にきれいになる（ハズ）というのが魅力的に響きます。これまで使ってきたキッチンが、使うにつれて、段々と小汚くなってくるのを見ていますので。

２．シリーズ毎の違い

タカラのキッチンは、最上位機種がレミュー、その次がエマージュ、更にリテラ、エーデル、リフィット、‥‥と続くのですが、何が違うのかを正しく把握するのはかなり困難です。何より、細かい話が多くて、とても覚えきれません。

それでも今回は、対応頂いた案内の方が非常に的確かつ分かり易い説明をして頂けたので、重要な違いをある程度理解できました。

まず、上位機種の方がパネルの色・柄、また天板の選択肢が多いです。この違いは分かり易いです。

一方、気付き難い違いが、引き出しの奥行きです。上位機種のレミューとエマージュだけ、引き出しの奥行きが長いのです。それより下位のモデルは、キッチン自体の奥行きが同じであっても、引き出しの奥行きは少し浅くなっています。要は、奥行きを完全には使い切れていないわけです。

こういう違いは教えてもらわないとなかなか気づきません。わざわざ「引き出しの奥行きはどのモデルも一緒ですか？」なんて聞きませんから。

この時点で、タカラを選ぶならレミューかエマージュだな、となります。

３．シンクと天板

最近のキッチンで私が判らないのが人大、つまり人造大理石です。今更突っ込むのは野暮かも知れませんが、このご時世です。詐欺で訴えられるリスクは大丈夫なのでしょうか？何しろ人造大理石は本物の大理石と違って炭酸カルシウムではありません。それどころか石ですらありません。プラスチックなのです。どこをどう屁理屈付けると人造大理石と呼べるのでしょうか？

話が逸れました。名称に突っ込みはありますが、判らないのはそこではなく、何故これが大人気なのか、です。Yahoo知恵袋の質問などを見ても、「人大にしたいのですが、使い勝手が不安です」みたいな声を目にします。

これが本物の大理石なら、（使い勝手はともかく）「高級感が素敵

」という意見も判ります。しかし、人造大理石はどこからどう見てもプラスチックです。高級感ありません。しかも、醤油のシミが落ちないとか、熱い鍋を直接置けないとか、コップを落としたら直ぐ割れるとか、使い勝手の面でも明らかにステンレスより劣るようです（実際はそんなに気にしなくても良いようですが、劣ることは確か）。