自宅新築日記

自宅の新築にまつわるあれこれを綴っていくつもりです。

燃料電池という技術は無意味ではない

先日、エネファームにメリットはほぼ無いという記事を書きました。この点について補足を1つ。
 
その前に書いた記事の末尾で触れたのですが、私は燃料電池という技術自体を否定しているわけではありません。むしろ大きな意義を感じています。特に、天然ガス発電所の次世代型として開発が進んでいるトリプルコンバインドサイクル発電はその最たるものです。
発電所は大量の燃料を消費するため、発電効率の僅かな差が大きなランニングコストの差になって現れます。この為、1%でもいいから発電効率を上げようと、懸命な開発が進められています。
そんな中、発電効率を一気に10ポイントも上げられる可能性があるのがトリプルコンバインドサイクルであり、燃料電池はそこで使われる中核技術の1つと位置づけられています。その意義たるや、とてつもなく大きいと言わざるを得ません。
他にも、ホテルや集合住宅などで、ある程度大規模の燃料電池を運用するのは可能性があるのではないかと感じています。
 
その重要な燃料電池技術を、一般家庭用の発電・給湯設備として仕上げたのがエネファームなのですが、私が否定的なのは、あくまでもこのエネファームに対してです。燃料電池全般に否定的なわけではありません。
あくまでも技術は適材適所ということであり、私の目には、「燃料電池」と「一般家庭用」は相性の悪い組み合わせに見えると言う意味です。
 
ちなみに、燃料電池の別の用途として自動車があります。燃料電池車とかFCVと呼ばれるものです。昨年末に、トヨタがMIRAIとして一般販売を開始しました。
この燃料電池車に対して私がどういう見解を持っているかというと、全否定です。その筋の悪さたるや、エネファームの比ではありません。これに比べたら(否定したとは言え)エネファームの方が何倍もマシです。
世界のトヨタに逆らうのは畏れ多いのですが、こんなどうしようもないものにトヨタが力を入れている理由が私には全く理解できません。単に、「いろいろ研究開発するだけの余力が(カネも人も)有り余っているから、燃料電池車の開発もやってみるか」ということであれば、まあ、理解できなくもないのですが。
そういう理由で開発できるのだとすると(そしてそれを形に出来るまでの完成度に持ってこれるというのは)もの凄いことだとは思うのですが、いわゆる「才能の無駄遣い」にしか思えないのですよね。