自宅新築日記

自宅の新築にまつわるあれこれを綴っていくつもりです。

一条工務店のモデルハウス見学

2番目に入ったのは一条工務店のモデルハウスです。

「全館床暖房」の垂れ幕が私を誘う。
今住んでる家、寒いんですよね。何というか、底冷えがすると言うと大げさかも知れませんが、しんしんと冷える感じがします。なので、今回の新築にあたっては、冬でも暖かい家というのが重要な希望の1つです。もちろん暖房をがんがんやれば一応暖かくはなりますが、光熱費がたまりませんし、何より足下が冷え冷えする感じはなかなか解消できません。そんな私にとって、床暖房は憬れの1つです。
その憬れの床暖房が全館に! うーん、たまりません。
聞いたこともないメーカだけど、やるじゃないか、一条工務店

で、入ってみました。

うわ、内装ダサイ‥‥
何と言えば良いんでしょうか、ちょっと時代がかっているというか、古くさいというか。色遣いも造形もかなり重めで、少し息苦しさを感じる程。
古き良き昭和の象徴って感じです。高度成長期に建てられたんでしょうか? (後で聞いたら建ててから10年近く経っているそうで、モデルハウスとしてはかなり古いものの様です。もっとも、10年前の時点で既にこの内装は古くさいと思いますが。)

この後も含めて様々なメーカの様々なモデルハウスを訪れているわけですが、それらはどれも現代風なこざっぱりした内装をしていました。中にはあまりにも小ぎれいで、とてもそこに住むことをイメージできないモデルハウスもいくつかありました。
しかし後にも先にも、古くさすぎてそこに住むことをイメージできなかったのは一条工務店だけです。

第一印象はあまり良くなかった一工務店ですが、いろいろ話を伺うとなかなかどうして、私の心の琴線に響く売り文句をいくつか持っていました。
一条工務店の家造りに関するポリシーを整理すると、どうやらこういう趣旨になるようです(以下は私の理解ですので、一条工務店の言いたいこととは異なるかも知れません)。

(1)住む人が快適・健康でいられる住宅を提供したい

  • 暖房は輻射熱主体で暖まる(=快適性が高い)床暖房とする。
  • 住宅内の事故で最もリスクが高いのは、冬場のヒートショックによる脳卒中などだから、部屋毎の室温差を無くすべく床暖房は「家全体」に設置する(風呂の洗い場やトイレまでも)。
  • 全館床暖房による初期費用の高さを抑えるため、可能な限り部材の内製率を上げて低コスト化を図る。
  • 全館床暖房にすると光熱費も高くなる恐れがあるが、徹底的に断熱性を上げることで光熱費の上昇を抑える。
  • きちんとした断熱性を発揮できるために、現場施工の善し悪しに依存しにくい断熱材や工法を採用する(発泡スチロール系断熱材の採用や、工場で壁パネルを予め製作しておく工法など)。
  • 換気による空調のロスを抑えるため、24時間換気システム(これ自体は法律で設置が義務化)は熱交換型、それも顕熱交換型ではなく全熱交換型にする。
  • 断熱性能を上げると壁内結露のリスクが高まるが、高い気密性を持たせることでそれを防止する。高い気密性は24時間換気システムによる計画換気にも寄与する。
項目は他にもいくつか挙げられますが、一条工務店のポリシーを理解するにはこんなところで十分でしょう。
以上は「夢の家Ⅳ」という名称のオプションとしてラインナップされています。
なお、住宅の断熱性能を表す指標としてQ値が、そしてそれに関連する気密性を表す指標としてC値があることを一条工務店の説明で知りました。
一条工務店の場合、Q値=1.16[W/m2・K]、C値=0.71[cm2/m2]以下、だそうです(Q値については、私が住むⅣ地域の場合)。この数字がどの程度凄いのかは、この後、他のハウスメーカを回る中で知ることになります。


(2)地震に対して安心できる住宅を提供したい

  • 単に建物の強度が高いだけでは不十分。建物は無事でも、中にいる人が無事であるとは限らない。また、家の中がぐちゃぐちゃになったら、地震後の生活に支障が出る。これを解決するため、免震装置を導入する。
  • 免震装置の初期費用の高さを抑えるため、他社との共同開発を通じて低価格の免震システムを開発した。
静岡県近い将来に発生すると言われている東海地震の「お膝元」であり、そこで創業した一条工務店としては、地震対策にも強いこだわりがあるようです。
免震装置もオプションです。価格は「1階の坪数×13万円」だそうで、纏まった値段ではありますが、この後に訪問したどのハウスメーカと比べても、特筆すべき低価格でした(半額程度またはそれ以下)。


この2つの特長は私にとって非常に魅力のあるものです。この後に訪問したどのハウスメーカも、この2点に関する限り、一条工務店の後
塵を拝しています。これが、現在のところ一条工務店を最有力と考えている理由です。
た、だ、し、

性能さえ良ければ内外装はどうでもいいってわけじゃないんですよ。

そこのところ、分かってちょうだいね、一条工務店さん。
もっとも、内外装は施主のセンス次第でどうにでも出来る部分ですから(コストの壁はあるにせよ)、どちらを優先するかというと、やっぱり断熱性や躯体強度・免震ですね。私の場合は。