自宅新築日記

自宅の新築にまつわるあれこれを綴っていくつもりです。

太陽光発電が凄いことになってきた

太陽光発電(正確には再生可能エネルギー)に関する凄い記事を見つけました。下記です。

内容はと言うと、東北電力管内で今年の5月4日、11~12時の時間帯に再生可能エネルギーの比率が全発電量の87.7%になったというものです。とは言え、素人には何が凄いのか分かり難いですね。かく言う私も凄さの本当のところを分かっているわけではないのですが。

 

一般に、太陽光発電に代表される再生可能エネルギーは発電量が不安定で、あまり比率を増やすと電力系統が不安定になって大規模停電のリスクが出てくるとされます。停電させないためには、太陽光発電風力発電の発電量が増えるのに伴って火力発電所などの発電量を減らしてバランスを取る必要があります。この記事の事例では東北電力がこのバランス取りの責務を担っています。

いつ、どのくらい発電量が増えて、どのくらい減るのか分からない再生可能エネルギーを相手に、常に合計をバランスさせる様に火力発電などの発電量を追従させていったら、結果的に再生可能エネルギーが87.7%にまでなったわけです。この87.7%がどのくらい凄いのかは、10年くらい前、「系統を安定に運用するには3%まで」と言われていたことを考えると想像できます。まあ、3%は「ちょっとマージン持ちすぎでしょ」と言われていた数字ではあるのですが、それを割り引いても凄い。

 

記事を読むと、87.7%の内訳は太陽光発電が76.2%、風力発電が11.5%とのこと。調整に使った火力発電などは最小時には12.3%にまで発電量を減らした計算になります。夜になれば太陽光発電は発電量がゼロになりますから、風力発電が昼と同じだけ発電していたとしても、再生可能エネルギーは11.5%にまで減ります。差し引きで火力発電などは88.5%にまで増やさねばなりません。火力発電などを1日の間で7倍以上も発電量を増減させる(12.3% ⇔ 88.5%)というのは、かなりのコントロールです。

天然ガス火力発電は比較的発電量の増減が得意と聞きますが、全ての火力発電所天然ガス型というわけではないでしょう。今は東北電力原子力発電所は全て停止中なので、それが幸いした部分はありそうです(原発は短時間で発電量を増減させることが出来ません)。

 

以前、似たネタを書いた際は、九州電力の検討結果として「全発電量の半分くらいまでは再生可能エネルギーを増やせる。それも限界ではなく更に増やせる可能性もある」という記事を紹介しました。しかし、それから7年で半分どころか9割近くにまで増やすことが可能になるとは凄いことです。

 

まあ、87.7%とは言ってもあくまでも瞬間最大風速に過ぎず、均して見れば、再生可能エネルギーの発電比率は15%くらいに過ぎません。とは言え、冒頭に紹介した記事は、いろいろな可能性を感じられる様になってきたと感慨深く感じさせるものでした。

自宅を建てるときにも太陽光発電は付けたいものです。電力自給率87.7%くらいいけるかな?