自宅新築日記

自宅の新築にまつわるあれこれを綴っていくつもりです。

完全自立自家発電

以前、意味は無いけど面白そうだからやってみたいと書いたのが、電力会社と系統連携しない、完全自立型の自家発電システムです。その時は、バッテリーから大電力を取り出したり、大電流で一気に充電したりする場合に必要なインバータが無いのがネックでした。
今回は、ついにそれがデビューしたというお話。
 
該当の商品は三菱電機のEV用パワーコンディショナー「SMART V2H」というものです。
プレスリリースはこちら
割と分かり易い紹介記事はこちら
 
紹介記事に依れば、大容量の太陽光発電と、蓄電器、更に電気自動車(EV)を備えた住宅で、電気を効率良く使うためにはこれが欠けていた、という位置づけの機器だそうです。電気自動車はともかく、確かにこういうモノが今まで無かったのは確かです。
太陽光発電のパワーコンディショナー(パワコン)があれば、停電時にもある程度の電気が使えるのですが、現状では専用のアウトレットからしか使えず、しかも1,500Wまでの制約が付いています。制約があるのにはそれなりの技術的な理由があるのですが、それにしても惜しいなというのがこれまでの話。
今回の三菱電機の製品は、太陽光発電のパワーコンディショナーを代替するものではなく、あくまでも併設して使うもの。太陽光発電パネルのパワコン機能は専用の機器に任せて、こいつは別途設置した蓄電池や電気自動車との充放電をコントロールします。
 
使う立場で最も違うのが、自立運転時に最大で6kWまでの電力を出力できること。
6kWというと、IHコンロをフルパワーで使うと使い切ってしまうので、同時に電子レンジや炊飯器が動いているとアウトです。なので、本音を言えば10kWくらいは必要です。とは言え、今までは1.5kWでIHコンロがそもそも使えなかったのですから、大幅な進歩です。停電時にも煮炊きに困ることはありません。(そもそもこの機器は自立運転を主体に使うためのものではないので、10kWの能力を求めるのは「期待しすぎ」です。10kWが欲しいというのは、自立運転モードだけで使いたいという私のイレギュラーな願望によるものです。)
 
ちなみにお値段は95万円。
しかも電力会社と個別の系統連携協議が必要という、現状では面倒な代物です。まだまだ普通に買えるものとは言いがたいでしょう。
それでも、こういうものがデビューしたということは、そう遠くない将来、こういうのが特に珍しくなくなる未来が訪れるであろうことを示唆しています。そんな未来を夢想する1人として、今回のニュースは期待を持って読みました。
 
ところでこれ、どうやらセキスイハイムに使われているようです。こちらです。
こういうのを期待していた立場で言うのは何ですが、こういう付帯設備(つまり家そのものではない)が最大の売り文句になるのって、住宅メーカとしてはマズいんじゃないですかね。
私の場合セキスイハイムで建てることはないので、まあ、いいですけれども。