自宅新築日記

自宅の新築にまつわるあれこれを綴っていくつもりです。

家による光熱費の違い-前編-

ここ数年で、二度の引っ越しを経て、都合3つの町、3つの家に住むという貴重な経験をしました。
それぞれ異なる特徴の家だったので、折角ですから光熱費の比較をしてみました。
 
1.それぞれの家の特徴
A市での家
電気とプロパンガス併用の住宅。アルミサッシの1枚ガラスで、断熱性は低い。
空調はエアコンと、冬期の灯油ファンヒーター。
給湯と調理コンロはガス。
 
B市での家
電気と都市ガス併用の住宅。アルミサッシのペアガラスで断熱性はややマシ。
空調はガスヒートポンプエアコンとガス温水式床暖房で全てガス。
給湯と調理コンロもガス。
こちらに補足情報あり。
 
C市での家
オール電化。アルミサッシのペアガラスで断熱性はややマシ。
空調はエアコン主体で、冬期に灯油ファンヒーターを併用。
給湯はエコキュート、調理コンロはIHで全て電気。
 
電気ガス併用、ガス偏重、オール電化、とそれぞれタイプが違うので、電気・ガスの消費量や光熱費もそれに応じて変わってくるはずです。
 
2.電気の使用量
それぞれの家での電気の使用量は下記の通りとなりました。
A市、B市は2年分のデータ、C市は1年分のデータです。
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暖房が必要な冬期になると、エアコン暖房しているA市とC市の家では電気使用量が大きく膨らんでいます。
B市の家で季節変動が少ないのは、エアコンがガスヒートポンプだからでしょう。
意外なのは、夏の電気使用量は大したことがないということです。エアコンで冷房をしてはいるのですが。恐らく、私の家は共稼ぎで昼間家に誰も居ないからでしょう。帰宅後はエアコンを使いますが、気温が下がってからなので、フルパワーで動くことがありませんから。
C市の家は給湯と調理が電気なので、全体的にもっと電気を使っていてもおかしくないのですが、A市でのガス併用時とさほど変わらない消費量に留まっています。
 
3.ガスの使用量
ガスの使用量は下記の通りです。
A市の家はプロパン、B市の家は都市ガスなので、1立方メートルあたりの熱量は異なります。本来ならこの差を換算しないといけないのですが、面倒なので今回は熱量での換算はしていません。
当然ながら、オール電化であるC市の家ではガスの使用量はゼロです。
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これはかなり衝撃的なデータです。A市とB市の家でものすごい差が出ました。冬には10倍以上の使用量の差が生じています。A市とB市の家は、どちらも給湯と調理がガスなので、この差は空調から生じていることになります。それにしても凄まじい。
家の断熱性はむしろB市の家の方が良いと見受けられるので、このデータはガスヒートポンプが如何に効率の悪い空調機であるかを示していると考えて良いでしょう。大きな差が出ているのが冬だけだったら、床暖房が主原因だと疑うのですが、夏にもガス使用料が跳ね上がっていることからみると、ガスヒートポンプエアコンが主犯と考えるのが妥当でしょう。以前、エコウィルという給湯器は競走が無いから性能が改善しないと書きましたが、それと同じ事がガスヒートポンプエアコンにも生じていると考えて良いでしょう。
競争の大切さを教えてくれる事例です。
 
4.灯油の使用量
灯油の使用量は下記の通りです。
ヒートポンプエアコンと床暖房だけで十分暖房が出来ていたB市の家では、灯油は全く使っていませんでした。
尚、灯油については使用量を正確に記録していなかったので、家計簿の灯油代から、使用量を推定しました。なので、数値は多少の誤差を含みます。
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見るからに断熱性が低かったA市の家では、かなりの灯油を使っていました。
意外にC市の家での灯油消費量が少ないですが、これは最初の冬をやや我慢しながら過ごしたからです。本来ならA市の家ほどではないにせよ、もう少し灯油の使用量は多いはずです。