自宅新築日記

自宅の新築にまつわるあれこれを綴っていくつもりです。

三井ホームのモデルハウス見学

次に訪れたのは三井ホームです。
ここは2×4の最大手で、日本に2×4を広めた立役者との呼び声もあるそうです。

2×4なので、耐震性が高い、高気密・高断熱、火災に強い(もらい火、内部失火とも)、といった項目を謳っています。もっとも、高断熱についてはQ値1.98と、大した性能ではありません。いくら原理的に高性能であっても、結果的に軸組工法の一条工務店に負けているのではどうにもなりません。もっと頑張って欲しいです。屋根だけに限れば、ダブルシールドパネルという162mm厚の屋根断熱材が入っており、ここだけは一条工務店よりも良いくらいなのですが、残念ながらそこだけ。
後でもらってきたカタログを読んだら、プレミアムエコ仕様という2×6工法のものではQ値1.42だそう。依然として一条工務店には負けていますが、このくらいなら妥協しても良いのかも。

ウェルブリーズ・プラスという全館空調システムも特長の1つです。これは東芝製のシステムですが、換気だけでなく空調(冷暖房)もやり、更に除加湿と空気清浄、脱臭までもやってしまうという多機能なもの。換気は熱交換型で、空調効率も考えられています。
ただ、Q値1.98という性能で全館空調をやってしまうと、光熱費が大変なことになるんじゃないでしょうか? 2009年10月現在の販売実績は7,300台だそうで、三井ホームの販売戸数に比べると採用比率は高いのか低いのか‥‥。

さすがに大手というか、内装のセンスはあか抜けています。いえ、普通ですと言った方が良いでしょうか。「うへぇ」とため息をつきたくなるような点は皆無です。その代わりに飛び抜けた特長もありません。これも大手だからなんでしょうね。

大手、つまり大勢の顧客を相手にする場合、どうしても「バランス重視」の仕様にならざるを得ません。世の中にはそれを望む人が最も多く、そう言う人を大量に惹き付けなければ事業が成立しないからです。また、見た目は善し悪しの判断に強く影響しますから、内外装の見栄えにも力を入れることになります。結果、大手はどのメーカも一定レベル以上のセンスを有することになるわけです。
逆に、中堅以下の規模のメーカは、大手と同じ事をやっても埋没するだけですから、何か際だった特長を必要とします。その結果が一条工務店の高断熱・高気密一点集中型でありエス・バイ・エルの奇抜なモデルルームだったりするのでしょう。

あまり強い印象を受けなかった三井ホームですが、それでも積水ハウス
ダイワハウスに比べると「まだ三井ホームの方がいいかも」と感じてしまうのは、私が木造の方が好きだからなのでしょう。勿論、性能が同じならば木造を、と言う程度のものですが。

そうそう。以下は後日別のメーカの方から伺った話です。元ネタは住宅新聞だか何だかという業界紙の記事だそう。
各住宅メーカが実際に建てた物件において、「平均建築費用(建物のみ)が最も高額なメーカ」が三井ホームなんだそうです。大きな家を建てる客が多いんですかね?と水を向けてみたところ、平均坪数は他社とほとんど変わらなかったとのこと。つまり、坪単価が高いと言うことになります。その営業の方曰く、「比較的お金に余裕のある50代以上の方が、内装などに凝った家
を建てられた結果、坪単価が高くなっている、という事情ではないかと思います」とのこと。
そう言えば、オーディオ評論家の麻倉怜士氏の自宅兼仕事場(シアタールーム)三井ホームだそうです。音楽スタジオ並みの本格的な遮音工事がしてあるそう。この人も三井ホームの平均坪単価を上げている1人ですね。
まあ、だから何だというわけではなく、単なるトリビアです。