自宅新築日記

自宅の新築にまつわるあれこれを綴っていくつもりです。

2010-01-01から1年間の記事一覧

空調機の必要能力

建築計画も中止になったことですし、当面はのんびり考察を重ねていくことにします。 先ずは空調関係から。 今回は、空調機の必要能力を算出します。 この算出には建物のQ値が決まっている必要があります。現時点では当然確定していないので、仮の数値として…

建築計画中止

メーカを2社まで絞り込んで、土地探しや間取り検討などを具体的に進めていたところですが、よんどころない事情で建築計画を中止することにしました。私自身に数年以内の転勤の可能性が出たためです。 時期、行き先とも確定はしていませんが、2、3年以内であ…

窓業界も閉鎖的

窓の性能について書きましたが(前編,後編)、今回は定量性に欠ける話にならざるを得ませんでした。と言うのも、窓メーカから窓の性能に関する数値が公表されていないからです。勿論、全く公表されていないわけではありませんが、「性能等級のH-3」など断片…

窓の性能-後編-

-前編から続く- <アルミ樹脂複合サッシ>前項までは窓の中でもガラス部分の話でしたが、これは枠の部分の話です。窓枠がアルミだと非常に熱を通し易く、「断熱って何の話?」という感じになってしまうので、樹脂(プラスティック)を使って高い断熱性を得…

窓の性能-前編-

先日は日射の取り入れ方、避け方について書きましたが、次は実際に日射を採り入れる(あるいは遮る)ことになる窓について。 1.そもそも熱の伝わり方は3つある そもそも窓に限らず、熱が伝わるメカニズムには、「伝導」、「対流」、「輻射(又は放射)」…

一条工務店のi-cube見学

既にちょっと前の話になってしまいましたが、一条工務店のi-cubeを見学しました。 一条工務店では在来工法の主力商品であるセゾンのモデルハウスを見学済みですが、2×6のi-cubeはデビューして間もないこともあり、モデルハウスがまだ無いそうです。ところが…

日射の採り入れ方、避け方

今日の話は受け売りです。 元ネタは、以前紹介した太陽建築(2020/04/26注:リンク切れ)です。とある雑誌に紹介されていたのをきっかけに知りました。なお、日本外断熱総合研究所(2020/04/19注:サイト主が転職したのか、ウェブサイトが全く別の個人ブログ…

高断熱・高気密の家は閉じて暮らすしかないのか?

高断熱・高気密を売りにしているメーカの宣伝文句を読むと、「高断熱・高気密の家では基本的に窓を開けず、外界に対して閉じて暮らすのが基本」という文言が目に付きます。明示的にそう言っているわけでなくても、言外にそう受け取れるようなニュアンスを漂…

土地を探そう

今回自宅を新築するに当たっては、土地から探すのが前提です。 今住んでいる市内に職場もあるので、市内かその周辺で希望に合う土地を探します。 探し方ですが、モデルハウスめぐりをやっていた頃に、あるハウスメーカの営業からこんなアドバイスを受けまし…

音のしない空調が欲しい

これは全くの個人的趣味ですが、私は空調の音が嫌いです。パナホームのモデルハウス見学の時にも書きましたが、ファンの「ゴー」という音が常時響いているのは大嫌いです。空調ではありませんが、同じ理由でパソコンのHDDのスピンドルモータの音や冷却ファン…

一条工務店と仮契約

メーカを一条工務店と桧家住宅のどちらかまでに絞り込んだので、今後は両社で更に詳細に詰めていく予定です。 それに先立ち、本日(と思ったら、書いているうちに日付が変わってしまいました)、一条工務店と仮契約を締結しました。 実は対抗馬である桧家住…

第一次及び第二次選考

家を建てようと思い立ってから3ヶ月ほど経ち、そろそろメーカ選定が佳境に入ってきました。 ここらで、今までの選考結果がどうだったかと、今後どうする予定かを書き記しておきます。 1.第一次選考 今まで10社あまりのハウスメーカを見て回ったわけですが…

ワールドハウスのモデルハウス見学

ハウスメーカの絞り込みもかなり進んでいるので、これ以上新しいメーカを開拓する気はほとんど無いのですが、また行きがかり上新しいモデルハウスを見学しました。 ワールドハウスというメーカです。(正確には郡建設株式会社。ワールドハウスはブランド名。…

熱容量を大きくする方法

建物の熱容量が大きければ、断熱性の高さと相まって温熱環境が快適になるはずだと言う話を書きました(前編,中編,後編)が、仮にその話に賛同できたとするなら、次に問題になるのが「どうやったら熱容量の大きな建物が実現できるのか?」です。実現手段が…

住宅業界は江戸時代

久しぶりに四方山話を。こんなブログをやっていることから分かる通り、私は現在、自宅を建てようといろいろ検討中の身です。一方で私は本業としてとある製造業に身を置き、エンジニアとして仕事をしています(住宅業界とは全く違います)。今回は、そんな「…

熱容量と快適性-後編-

-中編から続く- 5.空調機の微弱運転化 これは純粋な快適性とはちょっと異なりますが、空調機がピーク運転をしなくなるので、間接的に快適性も高まる、‥‥かも知れない(使う空調機器の種類次第ですね)と言う話です。以下では熱容量の小さな建物と大きな…

熱容量と快適性-中編-

-前編から続く- 3.熱容量の大きな建物の温度変化 前編で使った「湖に沈めた水瓶」のたとえ話において、建物の熱容量が大きいというのは下図のように表されます。 水瓶が大きくなり、今までと同じだけの水の出入りがあっても、水瓶の中の水位(室温)の変…

熱容量と快適性-前編-

住宅の温熱環境を快適にするために、高い断熱性(小さなQ値)が必要という話はあちこちで述べられており、概ね常識になっていると言っても良さそうです。但し、室内を快適にするためにはもう1つ重要な項目が抜けていると私は考えています。それは建物の熱容…

換気によるQ値の悪化-一条工務店のデータを使って検算-

換気によるQ値の悪化を、顕熱分で0.43、潜熱分で4.0、と計算しましたが、これが正しいかどうか、余所様のデータを使って検算してみましょう。なにぶん、今回はちょっと自信が薄いので。 こちら(2020/04/27注:リンク切れ)にある一条工務店のデータで、Q値…

換気によるQ値の悪化

前回はC値を元にQ値の悪化度合いを計算しましたが、同じ方法で「換気によるQ値の悪化」がどの程度かを計算することができます。C値の場合はすきま風の風速がどの程度かはっきりせず、かなり適当に仮定をして計算せざるを得ませんでしたが、換気の場合、法律…

必要な気密性は如何ほどか? -後編-

-前編から続く- 2.断熱性維持の為に必要なC値 本来の目的である「断熱性を損なわないためには高い気密性が必要」という観点の場合に、どの程度のC値が必要かを考察します。 先にも述べましたが、C値がどの程度だった場合にQ値がどの程度悪化するのかは一…

必要な気密性は如何ほどか? -前編-

断熱性に続き、気密性についてあるべき論を考えてみます。 1.高気密って何のためのもの? 冒頭からいきなりですが、実はこれがよく分かりません。私の中では2つの仮説があります。 計画換気のために必要 高断熱を実現するための要因として必要 最近、ネッ…

「原理的に有利」だからと言って良いモノができるとは限らない

今回は、「原理的に有利」だからと言って良いモノができるとは限らない、というお話。 これは珍しい話でも何でもありません。例えば住宅建築の業界でよく言われる、「いくら良い(ハズの)もの・良い(ハズの)工法でも、施工がダメなら台無し」というのもそ…

必要な断熱性は如何ほどか?

前回の記事で「Q値2.0~2.7程度の断熱性は今時の水準としてはイマイチ」と書きました。私に限らず世の中にはQ値の必要値について主張を述べている方が大勢居ますが、残念ながら「OKとNGの境目として、何故その数値を選んだのか?」を説明している事例にお目…

家の作りやうは、冬をむねとすべし

家の中を快適な温熱環境に保つためには高断熱・高気密が必要だということは、さすがに定説になっているようです。理由はあちこちで多くの人が書かれているので、私などがくどくどと書くほどのことではないでしょう。あえて言えば、こちらのサイトが簡潔に纏…

一条工務店の「夢発電システム」-後編-

-前編から続く- 5.太陽光発電パネルの仕様は? 一条工務店の事実上のグループ会社であるHRD社がアルバックのターンキーシステムを購入してラインを立ち上げたそうです。‥‥と書けば、分かる人にはほぼ全て分かっちゃいますね。 一言で言うと、一条工務店…

一条工務店の「夢発電システム」-前編-

次は家の性能について思うところを書こうとして書庫にカテゴリまで作りましたが、非常に興味深い新情報を入手したので、そちらを先に書くことにします。 ネタは一条工務店の「夢発電システム」です。これ、現在(2010/07/10)のところ一条工務店のウェブ・サ…

桧家住宅のモデルハウス見学

イシカワに続いて桧家住宅に入ってみました。これも行きがかり上です。 ここは「泡で断熱」のコピーのTVCMを見たことがあります。垂れ幕でもヒノクマ君が暖かそうなオーラを出しており、期待を持たせます。 入ってみたモデルハウスは間取りが特殊。エス・バ…

イシカワのモデルハウス見学

もうモデルハウス見学は十分かなと思っていましたが、行きがかり上、新しいところを見ることになりました。 その1つがこの株式会社イシカワです。 そもそもは、何度か足を運んでいた総合展示場の一角に建設中だったモデルハウスです。完成したら入ってみよう…

三井ホームの「住まいと暮らしのEXPO 2010」

三井ホームの「住まいと暮らしのEXPO 2010」に参加しました。 ヘーベルハウスの「性能体験見学会」も凄いイベントでしたが、こちらもなかなかの規模です。 東京ビッグサイトの一区画を借り切って、三井ホームのためだけのイベントを開催するとは太っ腹です。…